Masa Murohashi

3 分

ドリップコーヒーとアイデア

毎朝、ドリップコーヒーを淹れる。

挽きたての粉をフィルターの上に盛り、満遍なく、お湯で蒸らす。

香しい香りが立ち上がり、表面が小さな泡で覆われる。

頃合い良くゆっくりとお湯を注ぎ始め、

注ぎ続けるとふくよかな香りが広がり、

小さな琥珀色の雫がサーバーへと落ちていく。

コーヒーを淹れる者だけが味わえる、

至福のひとときである。

コーヒー豆の個性によって、

淹れたコーヒーの味わいや風味が決まる。

しかし、豆の挽き方、粉の蒸らし方、お湯の温度や注ぎ方で

抽出されるコーヒーのニュアンスは全く違ってくる。

いつものコーヒー豆なのに、

新しい味わいや風味を感じる時の新鮮さには驚かされる。

コーヒーのドリップと

事業や製品サービスのアイデア出しへのご支援は、

良く似ていると感じている。

同じコーヒー豆であっても、新鮮な感覚を得られる様に、

事業や製品サービスの開発プロジェクトの同じメンバーから、

新鮮なアイデア、新しい観点や氣付きが得られる。

まずは、コーヒー豆を挽く。

コーヒー豆の声を聴き、コーヒー豆の個性を見極める。

メンバーのマインドセットに働き掛ける

オリエンテーションや個別の面談などがこの作業にあたる。

この作業を終えて、アイデア出しの段階へと移る。

更に、メンバーの個性を見極めながら、

メンバーに活力を与え、十分に潜在能力を引き出すために、

フィルターの上で粉を蒸らす様に、

ワークショップの開始時に、

メンバーの既成概念を揺さぶる問い掛けを

投げかけながら、メンバー一人ひとりの細かな反応を観察し、

プロジェクト全体が動き始めるイメージを共感できる場を設定していく。

そして、

慎重に粉にお湯を注ぎ始める様に、

プロジェクトへアイデア出しのための問い掛けを投げかけていく。

問い掛けへの一つひとつの解が芳醇な香りと共に

深い味わいを創り出す。

コーヒー豆は煎りたての新鮮さが大切で、

コーヒー豆の個性を美味しく味わうには、

毎回、焙煎することも必要になるのかもしれない。

プロジェクトのアイデア出しでは、

前回までのワークショップでの経験を基にメンバーが

回数を重ねるごとに個性を深めていくことができ、

プロジェクトの活動の成果を充実させる。

コーヒー豆に独自の個性がある様に、

個々のプロジェクトにも、それぞれの個性がある。

その個性を最大限に引き出すことが

ご支援で求められることであると理解している。

回数を重ねることで得られる深まりは、

アイデア出しのプロジェクトでの醍醐味でもあると感じている。

今の取り組みとは別の取り組み方から何が産まれるのかを

味わいたい時には、氣軽にお声かけ頂きたい。

コーヒー豆の個性を活かした

今までに味わったことの無いコーヒーを味わっていただける。

以上が、

MEME TECの提供する

アイデア出しへのアプローチの

紹介である。

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