Masa Murohashi

3 分

目的のための手段

研修のコンテンツ、流れや手法を考える上では、

研修の目的を考えることは欠かせない。

企業が行う研修であるから、

業務の役に立つ研修を目指すことは外せない方向性だ。

だが、業務に役立つ研修とは何か?

業務に必要なスキルを身につけること、

業務に必要なシステムの操作を学ぶことや

業務に必要な情報を得ることは、

研修の大事な目的だということに間違いはないだろう。

少し視点を変えて、

今すぐに必要なことと将来的に必要になることといった区分や

直接業務に関わることと間接的に関わることと仕分けて考えることも必要だと思う。

実施している社内研修の各テーマを

「今←→将来」と「直接←→間接」の2軸を設定したマップ図においてみると

社内研修の現状を見える化できる。

見える化の後は分析である。

4つの象限、「今x直接」、「今x間接」、「将来x直接」と

「将来x間接」に振り分けられている状態を俯瞰して眺める。

どんな模様になっているだろうか?

どこにテーマが集中しているだろうか?

「今」と「将来」、「直接」と「間接」の配分は?

良い悪いではなく、これが今の御社の社内研修の実態ということだ。

実態を眺めて、氣づくことは何かが大ことになる。

漠然と自社の社内研修に抱いていたイメージと同じなのか?

違いがあるのか?

違っていると感じたことはなんなのか?

違っているところがどこなのかを具体的に書き出してみる。

次に、個別の象限の内容を見ていく。

「今x直接」には、どんなテーマがあるのか?

「今x間接」には、どんなテーマがあるのか?

「将来x直接」には、どんなテーマがあるのか?

「将来x間接」には、どんなテーマがあるのか?

それぞれを一つひとつ確認していく。

それらを確認した後に、今度は、各テーマ間での関係性を考えてみる。

よく見ると近いテーマであったり、繋がりのあるテーマであったりする場合がある、

そのようなテーマ同士は関係性の分かるように印をつけておく。

更には、

今テーマの置かれている象限から、

意図的にテーマを別の象限へとずらして見る。

その時に、どんなことが考えられるか?

例えば、

「将来x間接」に置かれているテーマを

「今x直接」にずらすことで

何が変わるか?

何を変えるか?

を考えることである。

実現性だけを求めるのではなく、

そこから、どんな氣づきを得ることができるかの可能性を探って見るといくことである。

これで、一通りの作業を終える。

マップによる社内研修の見える化とその後の分析は、

一人でやるよりも、複数でやることを推奨する。

4つの象限への割付は、明確な基準を設けることは難しく、

主観的に振り分けていく作業になる。

その時に、複数の目と頭があると客観性を担保できることにもなる。

厳密に割り振ることが目的ではない。

明確に割り振れないテーマは中間的な位置に振り分けても問題はない。

分析の後は、新たな取り組みへの方向づけだろう。

一連の分析作業の結果を基に

社内研修のありたい姿を議論していく。

社内研修は、手段である。

社内研修の目的は、企業のありたい姿の実現にあると考えている。

社内研修のありたい姿を議論するということは、

企業のありたい姿を議論し、

それに向けた手段とプロセスを議論することであると考える。

議論には、経営トップを巻き込むことで頂きたい。

現場の声を聴く仕組みも必要だ。

漠然と目の前にあることだけに向けて研修を企画するだけでなく、

新たな観点で研修を企画することが、人財育成の重要な取り組みになると考えている。

以上が、

MEME TECがご支援する

社内研修の新たな企画へのアプローチである。

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