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「選択と判断」新理論

執筆者の写真: 価値創造_室橋雅彦価値創造_室橋雅彦

経営者の皆様は、日々重要な判断を迫られています

その多くが「今を守るか、変化に賭けるか」という選択ではないでしょうか


1990年代に『チーズはどこに消えた?』が世界的ベストセラーとなりました

当時も今も、企業を取り巻く環境の本質は少しも変わっていません。

今を表すキーワードとなっている、不安定さ、不確実さ、複雑さ、そして曖昧さは、

いつの時代でもビジネス環境の基本的な性質を示しています

不安定さ、不確実さ、複雑さ、そして曖昧さがつくりだすビジネス環境の変化の中で、

企業は、「今と未来」そして「守りと攻め」を組み合わせて

判断を行っているのではないでしょうか


ところが、多くの企業では先のベストセラーに描かれているように

「今」を守ることに力を注ぎすぎるあまり、

企業の環境変化への対応を見落としがちなのではないでしょうか

その顕著な例が、人材育成の領域に表れているように思います


従来からのOJTを中心とした人材育成にあるのは「今」を守ることだと考えます

実務に即して育成を行うOJTは確かに、

現在の業務での経験を確実に継承する上では優れた仕組みです

一方で経験のないことはOJTで伝えることが難しくなります

これがOJTという育成方法の限界であり、

「変化への適応力」を阻害しているということに繋がります。


つまり、「今」を守るために築き上げた仕組みが、

「未来」への攻めの対応を妨げる大きな壁となっているのです


では、この状況をどう打開できるのでしょうか


今のために新たなことに挑みながら未来のために人材を育てること、

「守りながら攻める」という新しい選択にあると考えます

具体的には、PBL(Project/Problem Based Learning)という手法を活用し、

課題解決と人材育成を同時に進めることです


実際の今抱えている経営課題に取り組みながら、

従業員の変化対応力を育てることにあります

つまり、「今」の課題を解決しながら、「未来」の力を育てるのです


重要なのは、この取り組みが単なる研修ではないということです

これは、企業の実際の課題に取り組むプロジェクトであり、

そのプロジェクトの過程で従業員が自律的に考え、行動する力を身につけていく仕組みなのです


経営者にとって、最も重要な「選択と判断」のひとつは、

「今を守る」ことと「変化に対応する」ことの、バランスの取り方にあります


今こそ、その「選択と判断」の軸を見直すべき時なのではないでしょうか

この見直しが、今日の「守り」を明日の「攻め」に繋げていくことになるからです


変化の時代における経営判断の鍵は、

「守り」と「攻め」を二項対立で捉えるのではなく、

両者を統合した新しい視点を持つことにあります


それは、決して容易な道のりではありません

しかし、この挑戦こそが、企業の持続的な成長への唯一の道筋となると考えます


MEME TECでは、

企業様の今日のお悩み・課題を伺いながら

明日への一歩に向けたご支援をご提供いたします

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