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オノマトペを活かしてみよう

現場から経営層まで、多様な立場と専門性が関わるものづくりの現場では、

「伝えること」以上に「伝わること」が重要だと言われます。


けれども、専門用語や立場の違いによる認識のズレ、

あるいは感覚的な違和感の共有の難しさは、

開発や業務の現場においてしばしば問題を引き起こします。


こうした状況に対し、

ミームテック技術士事務所では「顧客価値駆動型開発」の考え方を基軸に、

技術と感性、経営と現場、企業と顧客のあいだにあるギャップを

橋渡しする支援を提供してきました。


その中で、最近注目している手法が、オノマトペの活用です。

オノマトペの活用において用いているのが、「オノマトペカード」になります。

オノマトペカードとは、

「ザラザラ」「ふわふわ」「ギュッと」「じんわり」など、

日本語の擬音語・擬態語=オノマトペを視覚的に提示したツールです。

言葉ではうまく説明できない使用感や印象、期待する効果や感情を、

誰もが直感的に表現・共有できる点が最大の特徴です。


ユーザーや顧客、あるいは他部門・異業種のパートナーとの共創の場においては、

専門用語に頼らずに感覚を共有できる「共通言語」として

顧客価値駆動型開発との親和性は非常に高いです。


顧客価値駆動型開発とは、

製品やサービスの仕様・性能を企業側の論理で決めるのではなく、

「顧客にとっての意味」「顧客の課題と願望」に根ざして

設計・開発を進めるアプローチです。


しかしそのためには、

顧客自身が意識していない本質的な価値や、

言語化されていないニーズをどう把握し、どう表現し、

どう組織の開発活動に反映していくかが鍵となります。


ここでオノマトペカードの出番です。

たとえば、化粧品開発の現場では、

顧客が求める「しっとり感」が何を意味するかが関係者間で食い違ったりします。「オイル感が強い」のか「水分が持続する感じ」なのか、

あるいは「肌に膜ができる安心感」なのか。


そのような場合、オノマトペカードを用いたワークショップを実施すると

「とぅるん」「じんわり」「ふんわり」といったオノマトペを通じて、

顧客が本当に望んでいる使用感の輪郭が見えてきます。

これはまさに、顧客価値の共通理解の第一歩であり、設計や評価基準の精度を大きく高める起点となります。


また、異業種連携やサプライヤとの共創場面でも、

オノマトペカードは有効に機能します。


業界や専門が異なると、

「何が大事か」「何を実現したいのか」という感覚がずれてしまいがちです。


そうした中で、

「カチッと」「スーッと」「ポカポカ」といったオノマトペを媒介に、

技術仕様に落とし込む前の段階での価値観や期待値の共有が可能になります。

これは共創連携において非常に重要なステップです。

なぜなら、初期段階での価値観のずれが後工程で大きな手戻りや摩擦を

生むことが少なくないからです。


ミームテック技術士事務所では、

こうしたオノマトペカードの効果を単なる発想支援ツールとしてではなく、

「設計要求の共有」「コンセプトの共創」「仕様の評価基準の言語化」など、

顧客価値駆動型開発のプロセス全体に組み込むかたちで活用しています。


さらに、システムズエンジニアリングやTRIZ、KJ法などの

論理的フレームとも接続させながら、

感性と論理の往復運動を通じた設計の高度化を図っています。


感性を共有することで、論理が深まります。

直感を媒介にすることで、技術がつながる。


オノマトペカードは、単に柔らかい表現手法というだけでなく、

共創と連携の質を根本から変える「知の触媒」でもあるのです。


今後、生成AIやデジタルツイン、サステナビリティといった要素が

複雑に絡み合う時代において、ものづくりやサービス開発は

ますます「多様なステークホルダーとの価値共創」が求められます。


そのためには、言語の壁、部門の壁、感覚の壁を乗り越える

コミュニケーションのデザインが不可欠です。


オノマトペカードはその要であり、

ミームテック技術士事務所ではこれを活用した共創支援・開発支援のご相談を

広く承っています。


もし貴社において、

「顧客の声は聞いているはずなのに、手応えがない」

「共創が掛け声だけで終わってしまう」

「感性のずれが設計ミスや品質トラブルにつながっている」などの

お悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。

技術と感性、共創と設計、現場と経営をつなぐ支援で、

貴社の価値創造の活動に寄り添いながら推進します。

ミームテック技術士事務所では、

オノマトペカードを活用した共創ワークショップの設計支援、

顧客価値駆動型開発への導入支援、

技術部門と非技術部門をつなぐコミュニケーション支援などをご提供しています。

貴社の課題や現場に応じた柔軟な支援が可能です。

まずはお氣軽にお問い合せください。


エージェントAI・Masaもご質問をお待ちしております

 
 
 

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