何か事件、事故や不祥事が起こったあとの会見で繰り返しでてくる単語は、「再発防止」。
この言葉の意味は、起こったことがもう一度起こらないようにするということ。
別の見方をすれば、起こったことにしか対応しません、と宣言していることになるのではないか。
だから、会見で再発防止と発言されているのを聴くと、事件、事故や不祥事はなくならないと思ってしまう。
再発防止はそんな使われ方を望んではいない。
再発防止では、起きたことに対しての対応にはなるが、
次に起こるかもしれないことの対策にはならないだろう。
対応と対策が対で用いられるように、
対応を担う再発防止には対策を担う双子の姉、未然防止がいることをお忘れではないだろうか。
不祥事が起きた時に必要なことが、対応であることは間違いないが、
上手く対応が取れるかは事前の準備が必要になる。
対応のための対策である。
対応とは起こったことに対して処置すること。
対策とは何か起こる事に備えておくこと。
しっかり者の姉の未然防止は闊達な妹の再発防止が上手く動けるように準備を整える。
例えば、情報セキュリティへの脅威へは、
体制を構築し、規程を定め、最新情報を入手し、
必要なソフトウェアをインストールし、状況をモニタリングして、脅威に備える。
その上で、脅威が顕在化したときには、
対策で定めた内容に基づき対応する。対策と対応のバランスがとても重要だ。
未然防止と再発防止の双子の姉妹の力を活かして、
望まない事象に取り組んで行こう。
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