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執筆者の写真Masa Murohashi

新・変態を考える

更新日:3月23日

「変態」は様々な意味を持つが、最も興味を惹かれるのは昆虫における変態だ。

卵、幼虫、蛹から、成虫へと変わっていく様は驚愕である。

哺乳類は、卵から細胞分裂を繰り返すことで

徐々に段階的に成体としての特徴を備えていくが、

蝶などの完全変態昆虫では、幼虫と成虫では全く形態が異なる。

蝶が成体へと成長する中で、幼虫から蛹を経て成虫になる過程で、

一旦、幼虫にまで成長した個体が蛹の中で、幼虫の持つ不要な部分を溶しながら、

それを栄養分として、成虫としての新しい形態へと変化するのは、カオスからの創造だと思う。


新製品サービス開発や事業開発においても、

徐々に段階的に組み上げるプロセスで生まれるビジネスがある一方で、

蛹の中でのカオスから新たな形態を創り出すプロセスを経ることができれば、

新製品、サービスや事業は蝶のように綺麗に蛹から生まれ出て、

羽ばたいていく幼虫からは想像もできなかったイノベーティブなものになるのではないだろうか。


ビジネスの卵がなんらかの形となり、

ビジネスの形態を整える中で、美しく羽ばたく翅となるものを見つけ出し、

不要な部分をキッパリと捨てることを行う。

その時に必要なことは、成虫としてのありたい姿を持っているということだろう。


最先端機器を用いた最新研究では、

蛹の中で何が起こっているのかを可視化することができている。

そこでは、幼虫の器官の中から使えるものを選び出して、

成虫の器官へと作り変える流れを観てとれる。

実に効率よく新しい形態が創り出されていることがわかる。


新製品サービス開発や事業開発においても、

スクラップ&ビルドが基本ではあるが、

今までの製品サービス、事業の中で活かせるものを活かすことが重要だと考える。

なぜ、自社がこの製品サービス、事業を提供するのかという問いへの回答が、

活かせるものを考える際のポイントだと考える。


自然から学ぶこと、自然から得られる氣づきを大切にしていきたい。

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