顧客価値におけるPain & Gain、そしてBlues & Soul(その2)
- 価値創造_室橋雅彦
- 7月28日
- 読了時間: 3分
〜製造業サービス化の時代に求められる構造とふるまいのデザイン〜
製造業における価値創造でのパラダイムシフトを実現するために、
ここで重要になるのが、
「構造(Structure)」と「ふるまい(Behavior)」の両面から
価値を設計する視点です。
構造:製品やサービスの仕様、提供プロセス、システムの仕組み。
ふるまい:それらがどのように振る舞い、顧客とどのように相互作用するか。
Pain & Gainをベースにした価値設計では、
構造的な最適化が中心となります。
たとえば、業務フローの合理化や装置の性能向上などです。
一方、Blues & Soulを含めた価値設計では、
「ふるまい」の設計がより重要になります。
つまり、製品やサービスがどのように顧客と関わり、
感情的・関係的な価値を生むかという設計です。
このような「ふるまい」を捉えるには、
ユーザーの行動観察やナラティブ分析(利用者の物語を聞き取る手法)、
サービスブループリントといった手法が有効です。
人間中心設計やサービスデザインの知見を取り入れながら、
構造とふるまいを統合的にデザインすることで、
より深い顧客価値に到達することができます。
製造業サービス化の中での価値を再定義するということ、
製造業において
「モノづくりからコトづくりへ」というフレーズが広く語られてきましたが、
それは単なるスローガンではなく、
実際の設計・開発プロセスの変革を意味します。
Pain & Gainだけでなく、Blues & Soulの観点を取り入れることは、
顧客との関係をより本質的なものに変える可能性を秘めています。
つまり、顧客の「痛みを解消し、利得を生む」だけでなく、
「心に寄り添い、志をともにする」こと。
それが、これからの価値設計における本質であり、
製造業におけるサービス化の核心でもあるのです。
顧客価値をPain & Gain、そしてBlues & Soulという
多層的な視点から捉えることで、
私たちはより豊かで持続可能な価値共創が可能になります。
そして、その価値を構造とふるまいの両面から丁寧に設計することで、
顧客の心に届く製品・サービスが生まれます。
ミームテック技術士事務所では、
こうした多元的なアプローチをもとに、
製造業における価値創造と開発プロセスの革新を支援しています。
もし貴社の開発や設計の現場で、
少しでも、顧客価値を考えることに取り組もうとされているなら、
ぜひ一度、Blues & Soulの視点も取り入れてみてはいかがでしょうか。
ミームテック技術士事務所がそのお取り組みをご支援をいたします。
まずはご相談から。
お問い合わせをお待ちしております。




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