MEME(ミーム)への働き掛け
- 価値創造_室橋雅彦
- 4月20日
- 読了時間: 3分
どんな分野でも、知識は、経験を経て、
知恵(ノウハウ、知見)になります。
知恵は、元へと戻ることのない、減ることのない財産です。
この知恵を、思いを同じくする仲間が共有する方法が
OJT (On the Job Training)です。
知識を与えながら、経験を積ませ、知恵を得て、
同じ思いを深める取り組みです。
この取り組みにおいては、
知恵という暗黙知を
文字や言葉にし、標準化し、
一旦、知識という形式知に変換し、伝えます。
一般的には、何かを伝えるには、
送り側と受ける側の共通する形に変換が必要であるということです。
エネルギー変換には、変換効率がついて回り、
例えば、太陽の光エネルギーは、
全て100%が電気エネルギーに変換されることはありません。
同様に、知恵を変換する段階では、
知恵は全て100%が文字や言葉に変換されることはありません。
そして、文字や言葉を介して伝えることから生まれる誤解も生じます。
エンジニアの価値観が多様化する中で、
モノづくりの現場で、
このような経験をされた方は少なくないのではないでしょうか。
OJTの限界の一つでもあると考えられます。
モノづくりの現場で伝えたいことは、知恵を介しての思いです。
では、同じプロジェクトに関わるメンバー同士は、
どのように同じくする思いを深めていけば良いのでしょうか?
思いは、人それぞれの価値観、物の見方の現れであり、
それぞれの経験が作り出す潜在意識に繋がります。
潜在意識には、それぞれの経験から作り出されるものと
人々が共通に持つものから構成されていると考えています。
この潜在意識を構成する共通のものが、MEMEであると考えます。
人々が同じ音楽の旋律に
悲しみを感じて涙し、躍動感を感じて踊り出すことは、
価値観や経験に関係なく、潜在意識の中にあるMEMEが
引き起こしていることなのだと考えています。
伝える文字や言葉は、
人の中で、経験や価値観に照らし合わされて、
受容や共感できることと、
拒絶、拒否、受け入れられないことに
無意識のレベルで仕分けられます。
頭で理解ができても、
経験や価値観のフィルターによって
潜在意識にまで、思いは届かないことになります。
MEME TEC(私)が提供する
課題解決と人財育成のグループワークでは、
様々な問い掛けと多様な視点を用いて、
顧客価値を媒体にして、
それぞれの価値観を持つプロジェクトのメンバーが、
直接MEME同士で繋がることを目指しています。
顧客価値に向けた問い掛けや視点を
メンバー間で共有し、グループワークを進める中で、
無意識の領域でのMEMEの繋がりを作り出し、
経験や価値観のフィルター無しに、
思いを繋ぎ、深めることを目指しています。
つまり、グループワークを通して、
あるメンバーの顧客への思いが
グループワークの成果物となる中で、
他のメンバーがその思いを受容し、
更にその思いを受けた別のメンバーが
新たな成果物を生み出す過程で
思いを伝え、受容を生み出し、
全メンバーが思いを受容し、深めていくことができると考えています。
思いを文字や言葉で伝えるのではなく、
潜在意識の中のMEMEに働きかけることで、
プロジェクトのメンバーが繋がりあうということです。
以上が、MEME TECが考えるMEMEへの働きかけです。
Comments