誰が背中を押したんだ!?
- 価値創造_室橋雅彦
- 5月2日
- 読了時間: 3分
更新日:3 日前
久西薫「関税の件は、うちの会社には直接的な影響がないにしても間接的な影響は避けられないだろうな」
塩野崎亘「そうなると原材料を納入している我が社も影響を受けることになるわけだ」
久西薫「社長を受け継いだ時からの課題だった事業拡大に本腰で取り組む時が来たということだな。他社の動きは氣になるが、自社の独自色ある対応を考えていきたいところだ」
塩野崎亘「いきなり独自色はなかなかハードルが高いだろうから、昔、大学のゼミでやったことを思い出しながら始めるのはどうだろう。我が社にも大きく影響することだろうから、今まで以上に相談に乗っていくよ」
久西薫「ありがとう!昔から本当に頼りになったから、今回も助かるよ」
塩野崎亘「どういたしまして!俺も親父から会社を引き継ぐことを考える時期に来ているので、それを考えるきっかけにもしていくよ」
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自分から新たな行動を起こすことがなかなか難しいことは
多くの方々が経験し、実感されていることと思います。
残念ながら、自分で自分の背中を押すことはできないということです。
多くの場合、自分でない誰かが、手を差し伸べたり、背中を押すことで
新たな行動が始まるのです。
海の向こうの会ったこともない誰かの手かもしれませんが、
背中を押されたことは間違いのないことだと思って良いでしょう。
誰が背中を押したのかを振り返って探すよりも
前を向いて歩き出すことを大事にしたいと考えます。
話は少しそれますが、
企業様の支援を行うことを生業にする者でも、自らの手で自分の背中を押すことは難しいです。
セルフコーチングと呼ばれる手法で
自身がコーチとクライアントになって、立場を入れ替えながら、
ありたい姿の実現を目指すこともありますが、
新たな行動を0-->1で始めて行くには大きな労力が必要です。
良いコーチや良いコンサルタントは、
自身についてコーチやコンサルタントをつけている場合が多いです。
閑話休題。
押されたことに氣づきもせずに漫然と不安を感じている経営者や
自社に影響のないことだろうとリスクを考えない経営者にいる中で、
行動を起こそうとすることは新たな企業の可能性を広げることに繋がると確信できます。
事業拡大と一言で言っても、事業の形態で、
その検討のアプローチ・筋道は大きな違いがあり、
何が正解なのかを見つけ出すことが目的になり、
本来の目的を見失ってしまうことがあります。
ここは一旦、細かな視点で事業を考えるのでなく、
顧客価値の観点で大きく事業を捉えることから始めるのはどうでしょうか。
その検討の中で、今ある顧客との向き合い方を考えることで、
様々な方向性・可能性が見えてきます。
顧客価値駆動型開発を新製品サービス開発の場で用いるだけでなく、
既存事業の顧客価値に焦点を当てて、
構造とふるまいを整理することでも活用することができます。
誰が押したかに関係なく、今こそ、押されたことに反応してみてはどうでしょうか。
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塩野崎亘(しおのざきわたる):小布施マテリアル株式会社 専務
久西薫(くにしかおる):久西精密加工株式会社 代表取締役
ここで紹介する会話はフィクションです。
実在の人物・団体とは一切関係ありません。
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