壁打ち・ 対話 ・ コーチングの不等式(その3)
- 価値創造_室橋雅彦
- 9月8日
- 読了時間: 3分
〜経営に効く不等式〜
「壁打ち」、「対話」、「コーチング」を不等号で並べてみましょう。
“壁打ち < 対話 < コーチング”
この不等号は、単なる大小の比較ではありません。
経営者やリーダーが課題を考えるときに必要となる
「問いの深まり」を示しています。
壁打ちは、思考を外に出して整理する作業です。
頭の中だけで考えていると堂々巡りになりがちですが、
声に出したり書き出したりすると意外に答えが見えてきます。
しかし、それは既に自分の中にある前提にとらわれた答えに
すぎない場合が多いのです。
対話に進むと、相手からの問いや反応によって、その前提が揺さぶられます。
自分では当然と思っていたことを問われ、言葉に詰まる。
そこに新しい気づきが生まれます。
経営者にとって、この「前提を揺さぶられる経験」は極めて重要です。
なぜなら事業の方向性を変えるのは、
既存の前提を見直すことから始まるからです。
コーチングでは、その揺さぶりがより戦略的に行われます。
コーチはクライアントを信じ、答えはその人自身の中にあると考えます。
だからこそ、安易に答えを与えることはしません。
むしろ問いをデザインし、考えを引き出し、整理を助けます。
場合によっては敢えて質問をずらし、
予想外の角度から物事を見直すきっかけを作ります。
このプロセスこそが、経営の現場において真に有効なのです。
生成AIは壁打ちの相手としては有効ですが、
経営者に必要な「ずらされた問い」を用意することはまだ得意ではありません。
生成AIは過去のデータをもとに最適解を提示しますが、
未来を切り拓くには「最適解」ではなく「新しい問い」が必要になるのです。
壁打ち < 対話 < コーチング。この不等号は、
経営者が未来を考える際の思考プロセスを表すものです。
自分の頭の中を整理する段階から、他者と視点を交わし、
やがて問いを磨き、自らの答えを引き出す段階へ。
これを意識的に進めていくことが、
顧客価値を創造し、持続的な成長を実現するために欠かせないのです。
本記事では経営者視点から「問いのデザイン」と結びつけました。
関連する記事では「AIとの違い」や「間とずらし」といった切り口からも、
不等式の意味を探っています。あわせてご覧ください。
ミームテック技術士事務所では、
経営者の方々とともに問いを磨き、新しい答えを引き出す伴走を行っています。
生成AIや各種ツールを活かしつつも、
人間同士の「ずらし」と「問いのデザイン」を大切にしています。
未来を見据えた経営課題に向き合う際は、ぜひご相談ください。
「壁打ち」・「対話」・「コーチング」を体験してみませんか?
ご興味をお持ちいただけたら、
お気軽にお問い合せください
エージェントAI・Masaもご質問をお待ちしております




コメント